退職金は「勇退して受け取るケース」 と 「亡くなってから贈られるケース」がありますが税金に違いはあるのでしょうか。

 

１．勇退して受け取るケース

① かかる税金⇒所得税

② メリット
　・退職所得控除、１／２課税、分離課税など所得税の軽減が使える。
　・時期が選べる。
　・生前に自由に使える。
　 　　　　
③ デメリット
・手取り額がそのまま残れば相続税がかかる。一種の二重課税。

 

２．亡くなってから贈られるケース

① かかる税金⇒相続税

② メリット
・相続税の非課税制度（５００万円✕法定相続人の数）が使える。
・住民税がかからない。
・弔慰金（月額報酬の６ or ３６ヶ月分）が支給できる。

③ デメリット
・時期が選べず本人が使えない。

 

　どちらが有利かは一概には言えません。
１は所得税と相続税が両方かかるので税金が一見高そうですが若くして引退すれば使い切るかも知れませんし、相続税対策も可能です。
２は相続税の最高税率が５０％（Ｈ２７年から５５％）なので他の財産によっては１より高くなる可能性もあります。

　いずれにしても保険や内部留保で資金を準備する、事業承継のタイミングを図るなど計画性をもって臨むことが重要です。