土地は大きいに越したことはありませんが、住宅であればかえって使いづらいことがあります。
例えば10m×10mの道路に面した土地であれば一戸建て住宅にちょうどいいので建てやすく売りやすいでしょう。
では30m×30mだったら?
1軒建てるには大きすぎるので分割することになりますが、奥の方は道路に接しないので現実には建てられません。 そのため道路からの進入路を確保することになります。
このように広すぎるとかえって使えない面積が出てくるので、その分評価を安くするのが「広大地」です。
<広大地の要件>
①広大であること
区域によって変わりますが三大都市圏の市街化区域であれば500㎡以上。
②戸建て用地であること
まわりをマンションで囲まれていて容積率が300%以上であればマンションに適した土地と判断するので広大地には該当しません。
③有効利用されていないこと
戸建て用地にすることが最も有効な利用方法である、裏を返せば今コンビニやハイツなどで十分稼げていれば、それが最有効利用になるので広大地に該当しません。
④道路など公益施設の負担があること
道路を作らないと家が建たない土地であれば広大地に該当しますが、逆に道路に対して横長の土地であれば道路負担がないため該当しません。
この中で①と④は比較的はっきりしますが②と③は悩ましいところです。
②はマンションと戸建てが混在している地域であれば、広大地でOKです。 明らかにマンションに適した土地である場合はダメですが、判定が微妙な場合はセーフです。
③の有効利用については入居率や収入等により総合判断します。
前置きが長くなりましたが評価額は最大約4割安くなります。
広大地補正率=0.6-0.05×広大地の地籍/1000㎡
広大地は判断が難しい分、税理士によっても差が出るところです。
評価の差も大きいので相続が起こってからでなく、生前から十分に検討しておく必要があります。