税制改正大綱 ⑥手続き編

posted by 2015.01.14

判定シート

 

 6日目はちょっとマニアックな手続き編です。
とは言え、税務署のチェックが厳しくなる項目もあるので要注意です。

 

1.財産債務明細書の見直し

① 概要

現行の提出基準は年間所得2000万円超。ここに「年末財産が3億円以上」と「国外転出の譲渡所得が1億円以上」が追加されます。

② 時期

平成28年1月1日以降に提出する財産債務調書について適用

③ 加算税

国外財産調書と同様、財産債務調書の提出の有無により加算税が増減します。
例えば事前に調書を出していない人の相続財産にもれがあれば加算税を上乗せし、その逆の場合は加算税が軽減されたりします。

 

2.マイナンバーの下準備

① 概要

マイナンバーで預貯金が検索できるシステムの整備が銀行に義務付けられます。

 

3.スキャナ保存の見直し

① 概要

現行3万円未満しかスキャナ保存できませんでしたが、この金額基準が廃止され範囲が広がります。
他にも電子署名を不要にする、白黒OKにするなど使い勝手が向上します。

② 時期

平成27年9月30日以後の承認申請

 

 財産債務明細書(画像参照)については現行罰則がないので提出率は低いですが、支払調書に変わることによってどう厳しくなるのか注意が必要です。
スキャナ保存については会社の書類の山が減る改正なので期待できます。