我流で読み解く「21世紀の資本」①

posted by 2015.02.9

 話題になっているのは知ってましたが、なんせ値段が高いので読むことはないだろうと思っていたピケティの「21世紀の資本」
このたび事務所の経費で買ってもらえたので挑戦することにしました。
不定期連載ということで気の向くままに読み進め、徒然なるままに書き連ねてみたいと思います。

 

 本当は「分かりやすく解説します!」と言いたいところですが、読んでる私は経営学部の会計学科出身で、経済学は可能な限り避けて通った身の上なので正しく解説する自信がありません。
そこで「解説」ではなく私個人の「感想」という体裁にして、批判を受け付けないように逃げを打っておきますので、その辺はご了承願います。

 

 まずはピケティの主張するところを、軽くネットで調べてみました。
ピケティによると「経済成長率より資本収益率の方が高い」そうです。
要するに、給料はなかなか増えないけど株や土地はどんどん値上がりする、ということでしょうか。
真面目にこつこつ働くよりも資産を運用している方が儲かる訳ですから、金持ちはますます金持ちになっていきます

 

 さらに「少子化」がこの傾向に拍車を掛けます。

 世界史がお好きな方なら一度は耳にしたことがあるはずの「ハプスブルグ家」。
その絶頂期に君臨したのが神聖ローマ皇帝カール5世、スペイン名ではカルロス1世です。
何がすごいってこの人は、父親からは神聖ローマ帝国を、母親からはスペイン王国を相続しちゃいました。
つまり西ヨーロッパの大半と、広大なアメリカ大陸を手に入れたこということです。

 何が言いたいかというと、一人っ子なら父と母の財産を独り占めできるということです。
そしてもし父も母も一人っ子であれば、それぞれの祖父母の財産も独り占めできるということです。
まあ、カール5世が一人っ子だったかどうかは知りませんが、少子化というのは財産が一人に集中する、という面もある訳です。

 

そんなこんなで富める者はますます栄え、貧富の差は拡大し、固定化されることになります。

 

とりあえず、ピケティの大まかな主張はこんな感じでしょうか。
読み進んでいくうちにまた違う感想を持つことになるかもしれませんが乞うご期待。