昔々あるところに『物品税』という税金がありました。
平成元年になくなった税金ですが、昨今の消費税複数税率の議論を受けて名前を聞くようになりました。
どんな税金だったかというとぜいたく品に5~40%の税金をかけるというものです。
ぜいたく品とは例えば宝石、毛皮、車、ゴルフ用品など。
高いものを買えるということは税金を払う余力があるだろうという考え方です。
かなりの税収がありましたが、経済発展に伴う生活の多様化により、何がぜいたくで何が生活必需品かの判定が難しくなってきました。
そこで物品税は廃止され、すべての商品・サービスに広く薄く課税する消費税が誕生しました。
なお、物品税の対象であった「ぜいたく品」と呼ばれるものは消費税導入により値段が下がったので売上は増えたようです。
消費税に複数税率が導入された場合、物品税と同じように判定の難しさが課題になってくるでしょう。