出国税のしくみ

posted by 2015.07.6

 前回は出国税の概要と狙いについて書きましたが、今回は具体的な仕組みを見ていきます。

<対象者>

平成27年7月1日以後国外転出(国内に住所及び居所を有しなくなること)する居住者で次のいずれにも該当する者

  1. 有価証券等〈※1〉を1億円以上所有
  2. 過去10年以内に国内に5年超住所又は居所を有していること〈※2〉

※1
 有価証券等とは株式、投資信託、匿名組合契約の出資持分などを言います

※2
 短期で日本に来ている外国人の方など国内にいた期間が短い場合は含み益のある資産を獲得することが考えにくいため対象外となります

 

<申告納税手続き>

① 原則

国外転出までに申告納税
転出予定の3ヶ月前の価額で譲渡したものとみなして譲渡所得税を計算

② 例外(国外転出までに納税管理人〈※3〉の届出あり)

申告期限は通常の確定申告と同じく翌年3/15
国外転出時の価額で譲渡したものとみなして譲渡所得税を計算
納税猶予の適用あり

※3
 納税管理人とは長期で海外へ出国する人が申告、納税、書類受取りを依頼する制度で国内の親族のほか税理士など専門家も選べます

 

 転出税には問題点もあります。
含み益に課税するということはまだ現金化しておらず支払能力(担税力)がありません
また転出の際に税金を払ってその後株価が下がった場合や帰国した場合はどうなるのか。
これらを解決する納税猶予制度減額措置については明日へ続きます。