使途秘匿金と費途不明金

posted by 2014.11.11

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 会社の経費の中には、使い道がよく分からないものがあります。
相手の都合で詳しく書けないもの、リベート、機密費、平たく言えば裏金のようなものです。
商売上は避けられない時もありますが、税務上の扱いはどうなるのでしょうか。

 税務上は2段階あります。

① 現金で支払っていて領収書もあるが使い道が不明⇒費途不明金

② 相手の名称や住所、内容が不明で隠す意図がある⇒使途秘匿金

 

 ①は経費にならない上に、役員賞与とされることもあります。
②は①の扱いに加え、さらに40%の追徴課税があり、実質の税負担は90%近くになります。
②が特に重いのは政治家への献金に使われていたという経緯もあるようです。

 ①も②も税負担が重いので、どうしても必要な場合は役員報酬を上げて個人の給手取りの中から支払うケースもあります。
これなら会社としては経費になりますし、個人で課税後のお金なので会社としてはその使い道に関してどうこう言うものではありません。

 以前に比べると使途秘匿金や費途不明金は減っていますが、まったくなくなることはなさそうです。