この時間は予定を変更して台風に関するニュースをお送りします。

　台風８号が近づいています。７月としては過去最強クラスです。
瞬間最大風速が７５ｍ/ｓということですから、時速に直すと２７０km/ｈ、何と新幹線並のスピードです。
強烈な風に乗って、雨粒のみならず、石ころや木の枝や看板などが飛んできますので、かなり危険です。
風だけでなく、洪水による被害も懸念されていますので、くれぐれもご注意下さい。

 

　さて、ここからは税金の話になりますが、台風や洪水などで被害を受けた場合には、税金が安くなる規定があります。
それは「雑損控除」と「災害減免法」です。

 

１．雑損控除

　災害、盗難、横領による損失が生じた場合には、一定の金額を所得から控除してもらえます。
所得控除なので、１００万円損したから１００万円税金が安くなる、という訳ではありません。

＜適用範囲＞

〇 自然災害
〇 火事・事故などの人災
〇 害虫・害獣など生物による異常な災害（飛蝗に田んぼを荒らされたら適用あり）
〇 横領
✕ 詐欺

 

２．災害減免法

　こちらはちょっと条件が厳しいのですが、所得税が全額免除になることもあります。
条件としては、災害によって自宅や家財に損害を受け、かつ、損失額がその自宅や家財の２分の１以上であるとき、です。
自宅が全焼したときには適用を受けられます。

＜適用範囲＞

〇 自然災害
〇 火事・事故などの人災
✕ 害虫・害獣など生物による異常な災害
✕ 横領
✕ 詐欺

減免される金額は下記の通りで、その人の所得によって決まります。

・所得５００万円以下…所得税の全額
・所得５００万円超７５０万円以下…所得税の２分の１
・所得７５０万円超１０００万円以下…所得税の４分の１
・所得１０００万円超…減免なし

 

雑損控除と災害減免法による減免は選択適用です。
どちらかを選ぶかは税理士又は税務署へご相談下さい。