前回の続きで現行法で類似業種比準価額の使用が制限される会社について見ていきます。
1.現行で類似業種に制限あり
<内容>
③ 比準要素0
≪定義≫
類似業種を構成する配当、利益、純資産の3要素が全て0の会社を言います。
≪評価≫
0だと類似業種と比較しようがないので、純資産価額での評価になります。
④ 土地保有特定会社
≪定義≫
土地(借地権を含む)を多く持つ資産管理会社を言います。
時価ベースで大会社で全資産のうちの土地の割合が、大会社で70%以上、中会社で90%以上、小会社で70%又は90%以上で該当します。
≪評価≫
実態が資産管理会社であるため、純資産価額での評価になります。
⑤ 比準要素1
≪定義≫
3要素のうち、2つが0の会社を言います、
≪評価≫
次のうちいずれか低い金額(類似が少しだけ使えます)
・純資産価額 ※
・類似 × 0.25+純資産 × 0.75
※同族株主等の持株割合が50%以下の場合は純資産 × 80%
⑥ 株式保有特定会社
≪定義≫
株式を多く持つ資産管理会社を言います。
時価ベースで全資産のうちの株式の割合が50%以上で該当します。
≪評価≫
次のうちいずれか低い金額(類似が少しだけ使えます)
・純資産価額 ※
・S1+S2
S1+S2の計算はかなり複雑なので省略しますが、資産をS1(株式以外)とS2(株式)に区分し、S1の部分だけに類似業種を使う方法です。
2.改正の方向性
③ 比準要素0
⑤ 比準要素1
⇒類似業種がなくなるので、自動的に消滅
① 開業前または休業中
⇒元々純資産のみなので影響なし
② 開業後3年未満
⇒開業後5年未満に変更、「組織再編成直後の会社」という区分も新設予定
④ 土地保有特定会社
⑥ 株式保有特定会社
⇒「資産管理会社」に集約予定。詳細は未定
最後の資産管理会社については、これまでいかに純資産価額から逃れて類似業種を使うかという節税も行われてきただけにどのような改正になるのか注目されます。


