前回の続きで税務調査におけるオンライン照会について見ていきます。
書面での照会は、行政機関及び金融機関に双方に膨大なコストと手間が発生し、照会自体も数週間かかるなど非効率なものでした。
そこでオンライン照会が検討され、順次その範囲は拡大されていっています。
照会にかかる時間もオンラインの場合は数日に短縮されています。
<経緯>
① 令和2年10~12月
・一部の国税局と銀行4行で実証実験
・入力作業の削減と日数の短縮(11.3⇒2.5日)を確認
② 令和3年10月
・預貯金のオンライン照会(口座の有無や入出金)がスタート
・銀行ごとに「ピピットリンク」と「DAIS」のいずれかのシステムを採用
・令和3年末で37行が対応、令和6年度末では431行に拡大
③ 令和4年度
・生命保険会社のオンライン照会がスタート
・令和6年度末で6社、現在では13社が対応
④ 令和6年度
・証券会社のオンライン照会がスタート
・令和6年度末で2社が対応
⑤ 令和7年度
・クレジットカード会社や資金決済業者(○○ペイなど)のオンライン照会がスタート
⑥ 令和8年8月
・保険会社用の新システム「フフテラス」が稼働
・23社で対応可能になる予定
上記のような拡大策により、令和6年度末で835万件だった照会件数は、令和7年度末では1000万件を超えていたようです。
いずれ全ての金融機関が対応するようになるとどうなるのでしょう?
一般の人にはあまり影響はありませんが、何らかの不正(申告漏れ、滞納、不正受給など)を行う人は逃げられなくなっていきそうです。
なお、現在のオンライン照会システムは、住所・氏名・生年月日などの個人情報などから検索していて、マイナンバーとは繋がっていませんが、将来的にどうなるかは分かりません。


