全国的に空き家、空き地が増加して社会問題となっています。
売るにしても売り値は安く、それでいて測量費や解体費などの費用は高いため、売却もあまり進んでいません。
そこでせめて譲渡税だけでも安くして、売却と活用を促進することを目的として令和2年に「低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除」制度が創設されています。
令和7年末で制度の期限を迎えましたが、税制改正により令和10年末まで3年延長されています。
この低未利用土地譲渡の特別控除はマイナーであまり知られていないので、制度の紹介と利用状況を確認しておきます。
1.制度の概要
① 主な要件
・個人が都市計画区域内にある低未利用土地等※を売却
・1月1日において所有期間が5年超
・売却額が建物込みで500万円以下(市街化区域内の場合等は800万円以下)
・売り手と買い手が特別な関係でない(親子や夫婦、生計一親族、関係会社)
・売った後に利用されること
・市区町村の確認を受けること(売却後、買い手に書いてもらう項目あり)
※低未利用土地等
居住用、事業用その他の用途に利用されておらず、または周辺の土地に比べて利用の程度が著しく劣っている土地や権利
② 控除額
・100万円
2.制度の利用状況
・令和5年で4550件、令和6年で4817件(市区町村の確認件数)
・譲渡対価の平均は303万円
・茨城県、北海道、岐阜県、長野県、愛知県で多い
・譲渡前の状態は、空き地が49.6%、譲渡後は住宅としての利用が72.1%
・所有期間については31年以上保有している土地等が65.1%
それなりに利用されているようですが、制度自体を知らずに申告している例もありそうです。
市区町村の確認というひと手間があり、買い手に利用予定を書いてもらう必要があるため、売却時に依頼した方がスムーズに進みます。


