不動産市場の活況により、不動産を売却する方が増えています。
事業用の不動産については、売却資金で次の資産に買い換えた場合に所得を圧縮できる「買い換え特例」があります。
改正の多い部分なので改めて内容を整理しておきます。
1.令和8年度改正
① 適用期限
・令和8年3月31日まで⇒令和11年3月31までに延長
② 用途の限定(第3号)
<改正前>
・長期所有(10年超)の土地、建物等から国内の土地、建物等への買換え
・買換資産の土地については特定施設※の敷地の用に供されること
※特定施設
〇 事務所、工場、作業場、研究所、営業所、店舗、倉庫、住宅その他これらに類する施設
✕ 社宅、寮、宿泊所、集会所、診療所、保養所、体育館その他スポーツ施設、食堂その他これらに類する福利厚生施設
<改正後>
土地だけでなく、建物、附属設備、構築物も特定施設の用に供される必要あり(付属設備や構築物は建物とセット)
2.事前届出(令和6年4月1日~)
① 譲渡と同年に買換資産を取得
・譲渡の日を含む四半期ごとに2か月以内に「特定の事業用資産の買換えの特例の適用に関する届出書」を税務署長に提出すること
・例:1~3月の譲渡なら5/31、4~6月の譲渡なら8/31が提出期限
・買換資産が先の場合は、取得の日を含む四半期ごとに2か月以内
② 譲渡の翌年に買換資産を取得
・譲渡資産の確定申告時に「買換(代替)資産の明細書」を添付して提出
③ 譲渡の前年に買換資産を取得(先行取得)
・取得した年の翌年3/15までに「先行取得資産に係る買換えの特例の適用に関する届出書」を税務署長に提出
②③については改正はありませんが、①は重要な改正です。
従来であれば、確定申告の時までに状況を見極めればよかったのですが、今は買換えの可能性があるならとりあえず届出をしておかないと、買換え特例は使えないということになります。
主な買換え制度や要件については次回確認します。


