前回の続きで非上場株式の評価見直しに関して、今後の方向性を読んでいきます。
5.今後の方向性
国税庁が考える見直しの方向性は次の4つです。
① 評価額の崖の解消
・規模による評価方式の違いによる評価額乖離を排除(⇒大中小の差額縮小?)
② 評価額の恣意性・操作性の排除
・配当や利益の操作による株価圧縮スキームの排除
・配当還元方式の隙をつくスキームの排除(⇒対象者の縮小?)
③ 実務・学術上の進展を踏まえた今日的視点からの見直し
・金利変動を踏まえた還元率の見直し(⇒配当還元方式の10%引き下げ?)
・継続企業の前提で個々の収益率を反映(⇒法人税控除の縮小?)
・学術研究の進展や税務以外の評価手法も参考にする(⇒収益還元も考慮?)
④ 第三者への事業承継等の動向も踏まえた評価
・M&Aの増加を踏まえた検討(⇒M&A評価の手法導入?)
・引当金等の実務を踏まえた検討(⇒現状債務になっていない引当金も控除?)
4つの方向性が全て実現するわけではありませんが、大きく変わる可能性はあるので、有識者会議の議論に注目したいと思います。
スケジュール的には、秋までに取りまとめて年末の税制改正大綱に盛り込んで、パブコメを実施した上で2028年1月からの改正を目指すようです。


