昨日の「マイナンバー」の続きで「マイナンバーカード」について見ていきます。
「マイナンバーカード」は一言でいうと”身分証明書兼マイナンバーの証明書”です。
【目的】
・表面:住所、氏名、生年月日、顔写真等の情報が載っている公的な身分証明書
・裏面:マイナンバーの証明書とICチップによる電子証明書
【メリット】
・マイナンバーを使う場合、なりすましを防ぐために本人確認が必要ですが、カードがあれば本人確認も同時にできます(通知カードの場合は別途本人確認書類が必要)。
・マイナンバーが必要な社会保障、税、災害対策における手続きがカードがあればスムーズ。
・ICチップの空き領域を健康保険証など行政サービスの充実に利用可能。
・電子証明書は行政だけでなく民間もネットショッピングなどに利用可能。
【デメリット】
・発行に時間がかかる(現状2~3ヶ月)
・パスワードを忘れると使えない。オンラインでの再発行も不可で市役所に行かないといけない。
・行政サービスのオンライン化が進んでおらず、使える場面が少ない。
・自宅で使う場合、カードリーダーが必要(←携帯もカードリーダーとして使用可)
・カードから情報流出の懸念(←カードそのものには住所氏名等の基本情報のみで詳細な個人情報は入っていません)
【使う場面】
・コンビニでの印鑑証明等の発行
・確定申告(2020年以降は電子申告を条件に青色申告特別控除を10万円上乗せ、但し税理士による代理でも上乗せあり)
・児童手当や保育所の入所申請等がオンラインで可能(マイナポータルのぴったりサービス)
・ポイントでの買い物利用(2020年9月からマイナポイント5000円還元あり)
・ICチップを使っての社員証や図書カードとしての利用
・健康保険証として利用可能に(2021年予定)
上記に書いたデメリットや情報流出の懸念、「なくても別に困らない」ことからマイナンバーカードの普及率は16%程度に留まっています。
そのため、給付金が早く受け取れるとか、ポイント5000円分など実感できるメリットを出そうと様々な手が打たれています。
内容を知ると、それなりに便利でそれなりに安全なので、あとは今回の定額給付金申請で顕在化した問題点等を解消して、現実的な利便性を高めていくことが普及率アップのカギになりそうです。