まずは良い戦略と悪い戦略の特徴を見ていきます。
良い戦略は、次の3つから成り立っています。
① 診断…現状を正しく診断し問題点を見極める
② 基本方針…問題点にどう取り組むか大きな方向性を示す
③ 行動…基本方針を実行するための、一貫性のある一連の行動
一方、悪い戦略には次の4つの特徴があります。
① 空疎である…華美な言葉だけで中身がない
② 重大な問題に取り組まない…問題認識を誤れば適切な戦略は生まれない
③ 目標と戦略を取り違えている…目標へたどり着く道筋を示すのが戦略の役目
④ 間違った目標を掲げる…どうしようもない
良い戦略の作り方は極めてシンプルです。問題点を見つけ、どうやって解決するかを考え、それを実行する。ただそれだけ。にもかかわらず、悪い戦略がはびこるのはなぜか。著者の主張は「経営者の怠慢」。
解決すべき課題を見つけること、複数ある課題の中から最も重要なものを選ぶこと、これらの作業は非常に困難です。でもそれこそが経営者の最も重要な仕事。ここを避けて通ろうとするから悪い戦略が生み出されるのです。
(つづく)