仕事がら相続税申告に関わることが多いんですが、お客様にとってみれば一生に1回あるかどうかという話なので、分からないことだらけだと思います。
お客様がご心配されていることはこんな内容で、それに対してどう対応しているかというのをご紹介します。
いざ相続があった場合のイメージを持ってもらえれば幸いです。
<お客様が気になること>
① 税金
・相続税は一体いくらかかるのか。
・どうやって払えばいいのか。
② 分割
・どう分割すればいいのか。
・話し合いがまとまらなかったらどうなるのか。
③ 段取り
・申告までのスケジュール。
・申告手数料はいくらなのか。
④ 今後
・二次相続が高いらしいがどうすればいいのか。
・今後の相続対策は何をすべきか。
<税理士としての対応>
① 税金
・まずは概算評価で相続税の最大額をお伝えして、その後様々な検討を行い相続税を下げていきます。
・相続財産から納付できるのか、何かを売るのか、納税猶予をするのかなど申告期限から逆算して、納付の段取りをします。
② 分割
・お客様の大まかな意向を踏まえた分割の叩き台を作り、分割検討のベースを作ります。
・分け方の違いによる相続税額の違いを説明します。
・どうしてもまとまらない場合は調停等の想定や未分割申告の準備をします。
③ 段取り
・目安となるスケジュール表を作成し、それに沿って中間報告や申告納付の段取りを進めます。
・申告手数料は着手してみないと計算しづらい部分はありますが、早めに見積書で提示します。弁護士さんのような成功報酬方式ではなく、相続財産額の多寡に応じた手数料にしているケースが多いです。
④ 今後
・二次相続をあらかじめシミュレーションしておき、一次二次合わせた相続税の最少額を検討します。
・配偶者に相続対策しやすい財産を持っていくなどして、計画的な贈与案を提案します。
やや抽象的な表現になってしまいましたが、こんなイメージで相続税の申告をしています。
書いていて思ったのは生前にできることがたくさんあるということ。
相続発生後の10ヶ月でできることは限られます。
生前は周りも言いにくいので、できるだけ若いうちからご本人が意識して相続対策を考えて道筋をつけておくことが、財産を遺すことと同じぐらい大事なことかも知れません。