株の値段はどうやって決まるのでしょうか。
売買する場合、相続する場合によっても違いますし、上場しているか非上場かによっても変わってきます。
税務的な観点を中心に株評価のメカニズムを見ていきます。
第1回目は「上場株式」です。
<売買>
東京証券取引所など市場での取引価格で決まります。
受給バランスで客観的に決まるため、シンプルです。
<相続>
基本は亡くなった日の終値ですが、それだと運不運もあるので評価の安全性という観点から幅を持たせています。
① 亡くなった日の終値
② 亡くなった月の終値平均
③ 亡くなった月の前月の終値平均
④ 亡くなった月の前々月の終値平均
このうち最も低い金額で評価します。
今日を基準にするなら、今日の終値と4.5.6月の終値平均の中で最も低い金額を選べます。
亡くなった日が土日であれば最も近い日の終値を使います。
最も近い日が同距離ならその平均を取ります。
月ごとの終値平均はネットの情報から手計算もできますし、日本取引所グループがHPで公開している「月間相場表」でも確認できます。
相続税の評価の世界では「気配相場のある株式」という区分も存在します。
これは証券取引所による登録銘柄(ジャスダック等)、監理銘柄(上場廃止基準抵触など)、公開途上にある株式が含まれます。
登録銘柄:通常の上場株式と同じ。
管理銘柄:通常の上場株式と同じ。
公開途上:公開価格(まだなければ取引価格など)。
次回以降、非上場株式について見ていきます。