ESG投資とは

posted by 2018.06.8

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 最近、”ESG投資”という言葉をよく聞くようになりました。

 ESG投資とは製品や利益などの経済的価値だけでなく、環境(Enviroment)、社会(Social)、統治(Governance)といった問題に取り組む企業を評価して行なう投資を言います。

 運用額はここ5年で倍増しており、世界では2500兆円と投資額全体の1/4を占める規模になっています。
元々は機関投資家が中心でしたが、データ不正問題などによる関心の高まりや対象商品の増加により個人投資家にも広がってきています。

 

<ESG投資のテーマ>

①  環境
・地球温暖化対策
・化学物質の管理
・生物多様性の保護 など

②  社会
・女性活躍などダイバーシティ(多様性)の促進
・ワークライフバランス、従業員の健康促進や安全対策
・寄附や地域貢献 など

③  統治
・コンプライアンス
・社外取締役の独立性
・情報開示 など

 

<収益性>

 環境、社会、統治を重視する企業は決算書からは見えないリスクが低く、持続的成長が期待できて、長期的な収益性が高いと考えられています。

 ESG投資への関心の高まりから対象となる投資信託等に資金が流入していて基準価格は上昇傾向にあります。

 

<商品の種類>

① 個別株の購入

ホームページ等で情報を入手し、個別企業の株式を市場で買います。
最近では数字に表れない情報も盛り込んだ「統合報告書」を公表する企業も増えています。

② 投資信託

運用会社が対象企業を複数集めて組成した投資信託を購入します。
投資信託は個別株の購入に比べ、リスクが分散される面があります。
「エコ」「女性活躍」「社会貢献」「スチュワードシップ」といったキーワードを目印に中身を検証することになります。

③ 上場投資信託や債券

ESG指数に連動する上場投資信託(ETF)や使い道を環境事業に限定した「グリーンボンド」という債券など選択肢は増えています。

 

<注意点>

 ESGを謳う商品に明確な基準がないため、名前が似ていても中身はまったく違うこともあります。
今はイメージ先行で加熱しているところがありますが、投資信託の目論見書などで運用方針、投資対象、リターン実績などを冷静に判断して投資していく必要があります。