税理士はなくなる仕事?

posted by 2018.05.15

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 あるレポートで10年後になくなる仕事の筆頭として”税理士”の名前が挙がり、税理士業界でも話題になりました。
なくなるかどうかのカギを握るのが「クラウド会計ソフト」「RPA」です。

 

 クラウド会計ソフトについては「Freee」や「マネーフォワード」などで既に使われている方もおられると思います。
通帳やカード履歴の情報を取り込んで自動的に帳簿を作成していきます。
AIによる学習機能により、間違いやもれを指摘しつつ精度を上げていきます。
現時点で人間と同等とは言えませんが、どこまでの精度を求めるかの問題ですし、今後の研究開発により人間の判断に近づくのは時間の問題でしょう。

 

 もう1つの「RPA」とは「ロボティック・プロセス・オートメーション」の略です。
どんなソフトかというとパソコンのデータ入力などの膨大な単純作業を自動で正確かつ素早くこなすものです。
市役所の実証実験では納税や窓口関連の業務で作業時間を8割削減できたという事例もあります。
行政機関以外では証券会社や銀行においてエクセルのデータを別のシステムに入力するといった業務で導入が進んでいます。

 

 クラウド会計ソフトRPAにより記帳代行のような単純作業がITに置き換わっていくことは確実です。
これを脅威と捉えるか、生産性向上と捉えるかでITとの付き合い方も変わってきます。
ITをツールとして活用しつつ、(当面)人間にしかできないサービスを提供していくことで税理士はなくならないと考えられます。
例えば、グレーな部分の判断、様々な前提を踏まえた最適解の提案、長期的なコンサルティングなどはまだまだ人間が活躍できる余地はありそうです。