新しい医療費控除

posted by 2017.08.10

 今年からセルフメディケーション税制という新しい医療費控除が始まっていますがその様式が国税庁から発表されました。
セルフ~の方は思ってた以上に手間がかかりそうですが、従来の医療費控除が思ってもいない部分で簡略化されています。

 

 セルフメディケーション税制をおさらいしておくと医療用から転用されたスイッチOTC医薬品であれば年間1.2万円以上の購入で医療費控除できる制度です。
目的は自身で健康管理することにより医療費を抑えることなので、予防接種や検診に取り組んでいることが条件です。
該当する医薬品かどうかはパッケージについたマークか領収書への表示で分かります。なお従来の医療費控除との選択制です。

 

 今回発表された明細書によると、まず検診等への取り組み内容と病院名を書き、その領収書や通知表を添付します(コピー可)
次に医薬品購入品の明細の欄で医薬品の名称を書くことになっています。
ここまで細かく書く代わりに領収書の添付は不要ですが、5年間は保存するルールです。

 

TA3468p11 セルフ

 

 従来の医療費控除の明細書も変更されています。
健康保険組合等から年明けに年間医療費の通知書が送られてきますが、あれを転記して添付するだけで良くなりました。
前から「この通知で全部まとまってるからこれでええんちゃうの」と思ってましたがそれが実現された形です。
つまり領収書を失くしていても大丈夫ですし、細かい領収書をすべて集計する必要もないということです。
なお健康保険組合から送られてくる通知書は保険が効くものだけなのでそれ以外の医療費は従来通り別で書く必要があります
例えば鍼灸や出産関係、薬局での薬代などは通知書に載っていないと思いますので残しておく必要があります。

 

TA3468p10

 

 今年は初年度なので従来と同じように一通り残しておいてもらって要領が分かった来年から簡略化してもらったら結構かと思います。