中小企業の景気と設備投資

posted by 2017.08.3

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 お客様から「よそは景気どうですか?」と聞かれることが多いですがなかなか難しい質問です。
昔に比べると”景気”を実感しにくい気がしますし、新聞などの報道も大企業中心のものが多いということもあります。

 

 中小企業の景気を知る指標も様々なものがありますが、中小企業と取引の多い信用金庫が四半期ごとに発表している「全国中小企業景気動向調査」というものがありましたのでご紹介します。

 

 全体としては緩やかに改善しているのですが、目立ったのは設備投資の改善
直近2017年4~6月に設備投資を実施した企業は約22%あり、11年ぶりの高水準となっています。
業種別では製造業、建設業、サービス業が多くなっています

 新市場開拓や新製品開発など積極的な事業展開を考える企業では25%~35%が設備投資を実施しているのに対し、現状維持を考える企業では19%、縮小を考える企業で9%と今後の事業展開によって差があります。

 設備投資を決断する条件として景気の先行き自社の業況改善という回答が多くなっていますが、優遇税制や補助金の拡充を挙げている企業もありました。

 

 統計では上記のようになっていますが、実感としては業種がどうこうと言うより、苦しい時期に経費節減や利益率向上に取り組み、新製品開発など種まきをしていた企業で業績は回復しているように思います。

 設備投資に関しては、低金利で資金調達し、中小企業経営強化税制ものづくり補助金なども賢く利用しながら積極的な事業展開との好循環につなげていきたいところです。