相続登記は必要?

posted by 2017.02.17

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 相続税の申告期限は亡くなってから10ヶ月以内ですが、名義変更の登記はいつまでにすればいいのでしょうか

 

 相続税と同じ10ヶ月以内と思われている方も多いのですが実は期限はありません
もっと言えば登記自体は義務ではなく”するしない”は相続人の自由です。
ただし「第三者への対抗要件」、平たく言うと自分のものであると法的に主張するためには登記は必要です。
具体的には売却する時や担保に入れる場合には名義をきちんと変更しておくのが前提となります

 

 売却する予定もないし、担保に入れる予定もないというような場合に相続登記されずほっとかれることもあります。
農地で言うと全体の2割、東京都の面積の4倍に相当する約93万5千ヘクタールが未登記であると言われています。
実際の名義人が不明な農地については災害時の移転先探しや大規模農家への集約を阻む要因にもなっており社会問題化しています。

 

 また個人単位で考えても相続登記せずにほっておくと後々の火種になることもあります。
相続登記をする際には遺産分割協議書と登記申請書などが必要ですが、遺産分割協議書が見当たらない場合やそもそも遺産分割協議がまとまっていない場合には、登記する時に相続人全員の実印をもらう必要があります。
さらに相続から時間が経っていて当初の相続人が亡くなっているとその子や孫から実印をもらうことになります。
遠い親戚となると付合いもないし、すんなり実印を押してもらうのは難しいでしょう。

 

 こういったことを踏まえて相続があったお客様には費用はかかりますが、近々壊す予定の建物を除いて速やかに相続登記をすることをお薦めしています。