税務調査実況中継の7回目はいよいよ最終日。
任意調査の場合は事前に予告してあった日数が減ることはあっても増えることはほぼありません。
最終日は追い上げでガンガン調べてるかというとそういうわけではなくむしろゆっくりめです。
というのも最後までバタバタやってると論点のまとめができないためです。
調査に来るからには「ここを調べよう」というメインの目的があってそれは最終日までには調べ終えています。
最終日は半日ほど時間調整で次のような軽めの項目を調べたりします。
① 人件費
源泉徴収簿や年末調整資料、役員報酬の議事録など基本的な書類が揃っているか。
② 印紙
契約書に印紙の貼りもれがないか。
③ 2~3期前の元帳
時間の都合上、直前期を中心にチェックしますが、時間に余裕があれば2~3期前の元帳もチェックします。
調べるというよりは確認という項目が多いですが何が出てくるか分からないので最後まで油断は禁物です。
午後からは論点の取りまとめを行ないます。
① 宿題の確認
現場調査で調べ切れなかったもの、資料が揃わなかったものを”宿題”として双方で確認します。
② 論点の整理
税務署として指摘したいことを最後にまとめて説明があります。
明らかなミスを除けば見解の相違が多いのでその場では税理士としては税務署の主張を聞きます。
論点と修正額を紙にまとめてきているケースもありますし、口頭で説明する場合もあります。
③ 指導
税務署の仕事として修正申告につなげること以外に会社を指導するという内容もあります。
修正までは至らないけれでも今後の正しい納税のためにこういうことには気をつけて下さいというような”教育的指導”です。
論点の取りまとめが終われば現場調査は終了。
再度現場に来ることはよほどのことがない限りありません。お疲れ様でした。
現場調査後は後日に税理士が税務署に出向いて喧々諤々折衝していきます。
勝負はここからです。