粘る社会保険②

posted by 2016.09.20

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 前回の続きで社会保険加入で負担がどう変わるかを数字面で検証してみます。

例としてシニア企業家、妻は同い年の専業主婦、子どもは独立、大阪市在住で社会保険は協会けんぽに入るものとします。

 

<例1> 60歳
給料を5万円で設定(起ち上げ直後なのと貯蓄あるので低め)

①社会保険未加入
・国民年金   年 0円(60歳以降0円)
・国民健康保険 年37,304円
・合計 37,304円

②社会保険加入
・健康保険 年 81,084円(会社負担含む)
・厚生年金 年213,816円(70歳まで加入要)
・合計 294,900円

 

<例2> 65歳
給料を5万円で設定(起ち上げ直後なのと貯蓄あるので低め)
年金の受給開始(国民年金78万円、厚生年金100万円)

①社会保険未加入
・国民年金   年 0円(60歳以降0円)
・国民健康保険 年95,476円
・合計 95,476円

②社会保険加入
・健康保険 年 70,080円(会社負担含む・介護保険外れる
・厚生年金 年213,816円(70歳まで加入要)
・合計 283,896円

 

<例3> 65歳
給料を20万円で設定(軌道に乗ってきたため)
年金の受給開始(国民年金78万円、厚生年金100万円)

①社会保険未加入
・国民年金   年 0円(60歳以降0円)
・国民健康保険 年357,454円
・合計 357,454円

②社会保険加入
・健康保険 年241,680円(会社負担含む)
・厚生年金 年436,368円(70歳まで加入要)
・合計 678,048円

 

<例4> 71歳
給料を20万円で設定(軌道に乗ってきたため)
年金受給(国民年金78万円、厚生年金100万円)

①社会保険未加入
・国民年金   年 0円(60歳以降0円)
・国民健康保険 年357,454円
・合計 357,454円

②社会保険加入
・健康保険 年241,680円(会社負担含む)
・厚生年金 年 0円(70歳以降0円)
・合計 241,680円

 

<ポイント>

・給料を極端に低く抑えるなら軽減の大きい国民健康保険が有利。

・70歳以下は会社負担を含めると社会保険加入が不利なケースが多い。

・年金、不動産、株などの所得が多ければ社会保険加入が定額で有利(所得617万円で国保の上限89万円に到達)

・社会保険加入でもらえる年金が減る給料は65歳未満なら28万円超、65歳以上なら47万円超。

・厚生年金に加入するともらえる年金は増えるので支払額だけでなく受給額も含めた検証が必要。

 

 数字で検証してみましたが、配偶者の年金の状況や市町村による健康保険の違いなど一人ひとり条件が変わってきますので、上記のケースを目安にいろんなパターンを検討してみて下さい。