確定拠出年金のデメリット

posted by 2016.07.26

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 昨日ご紹介したメリットに続いて今日は確定拠出年金のデメリットについて見ていきます。

 

① 60歳まで引き出せない

住宅購入や教育資金などに使いたいと思っても途中で引き出せません
解約は不可能ではないですが条件がかなり厳しいのでできないと思っておいた方がいいでしょう。
とは言え、半ば強制的に老後のお金を貯められると思えばメリットと言えるかも知れません。

 

② 元本割れの可能性

あくまで投資なので運用に失敗すれば元本割れする可能性があります。
とは言え、選べる運用商品の中には預貯金もありますので利回りより安全を選ぶこともできます。預貯金を選んでも税制上のメリットは受けられるので単なる貯金とは違います。

 

③ 手数料がかかる

まず国が定める手数料として加入時に2777円、以後年間2004円かかります。これはどの金融機関を選んでも同じです。
金融機関ごとに異なるのが口座管理手数料無料から年4000円程度まで幅があります。ネット系の金融機関の方が安い傾向があります。

また確定拠出年金の商品には投資信託が多いのですが投資信託には信託報酬がかかるので選ぶ前にチェックが必要です。
信託報酬は資産残高に対して0.2%~2%程度かかります。
運用実績が良く見えても信託報酬が高ければ利回りは下がってしまいます。

 

④ 転職・退職時に持ち運びできない(2017年以降解消)

従来は確定拠出年金の加入者が確定拠出年金がない環境に変わった場合、残高移行も新たな拠出もできなくなり手数料だけがかかっていました。
確定拠出年金がない環境というのは公務員や企業年金のある会社への転職、専業主婦になった場合などです。
改正により上記の場合でも加入できるようになったため、このデメリットは2017年以降は消滅します。

 

 国の年金に不安がある中、確定拠出年金の利用は少しずつですが増えていきそうです。
デメリットも十分理解した上で金融機関選び、商品選びを行なっていけばメリットである税制上の特典も活きてくるでしょう。