雇用保険料の引き下げ

posted by 2016.05.19

雇用保険料
 平成28年4月から天引きされる雇用保険料が減っていたのにはお気づきでしょうか。
一般の事業で0.5%天引きされていたものが0.4%に下がっています
年収400万円の人であれば自己負担額は年4000円減ります。
また会社負担も0.85%から0.7%へと下がっています
これは雇用情勢の改善で失業手当の給付が減り、積立金が6兆円を超えているためです。

 では過去の雇用保険料はどうなっていたかと言うと昭和50年以降では平成17~18年が1.95%(本人0.8%、会社1.15%)と最も高くなっていました。
平成17年というと景気回復局面ではありましたが、その前の「失われた10年」で積立金が枯渇していたと考えられます。

 4月からの労使合わせて1.1%という率はここ40年で最も低い率となっています。
手取りが増えるのはもちろんありがたいことなのですが、払った雇用保険料がちゃんと使われているかも気になるところです。
 雇用保険の事業としては失業手当を給付する以外に雇用保険2事業と呼ばれるものがあります。雇用安定事業能力開発事業の2つで補助金の支給、就労支援、職業訓練などを5000億円弱の予算で行なっています。

 せっかく保険料を払っているので補助金など活用できるものはしつつ、お金が余っているからといって変な使われ方をしていないか注視しておくことも必要かも知れません。