マイナス金利の影響②

posted by 2016.02.2

 

 マイナス金利の影響として昨日は特例基準割合を取り上げましたがが、もう1つ影響がありそうなのが基準年利率

基準年利率とは相続税などの財産評価をする際に収入からの逆算で計算する際の割引率を言います。

例えば著作権の場合、将来にわたってもらえる印税収入を基準年利率を元にした複利年金原価率で現在の価値に割り戻します。
単純に「毎年の収入×10年分」というような計算にならないのは理論上の運用益があるためです。
「1年後に100万円もらうのと今すぐ99万円もらうのどっちがいい?」のアレです。

 

 この基準年利率は昔は3%固定でしたが、今は毎月発表されています。
平成27年12月の場合、短期(1~2年)0.01%、中期(3~6年)0.05%、長期(7年以上)0.5%とかなり低くなっています。

マイナス金利の影響でさらに下がりそうですが財産評価上は逆効果
利回りからの割り戻し計算なので基準年利率が下がると財産の評価は上がってしまいます
著作権の他、定期借地権、特許権、ゴルフ会員権など市場性がない財産の評価は少しずつ上がりそうです。

基準年利率