税金むかし話③ 国民福祉税

posted by 2014.05.30

 昔々あるところに『国民福祉税』という税金がありました。
もとい話だけありましたが実現しませんでした。

 平成6年2月3日に時の首相細川護熙が発表したもので、内容としては消費税を3%から7%に上げて福祉目的に限定して使う、というものでした。
当時から医療や介護に必要なお金が膨れ上がることは予想されてましたし、広く薄く集める消費税は福祉財源に適している、という考え方はありました。
ただ急な発表であったことから、政権内からも国民からも猛反発を食らってすぐに撤回されました。

 今回の消費税8%への増税「医療や介護に使う」「福祉目的税化」ということが言われていますが法的に限定しているわけではありません
国民としては「ムダ使いせず福祉にだけ使ってよ」と言いたいところですが、使途を限定する”目的税”だと予算が硬直化するし、道路財源のようにかえってムダ使いにつながる恐れがあります。

 苦労して払った税金が約束通り使われているかチェックする。
このことも納税の義務の中に含まれるのかも知れません。