どうなるメッシ!?

posted by 2013.07.26

 Soccer Cleats on Soccer Ball

 世界的なサッカー選手であるリオネル・メッシ選手が、脱税疑惑の調査の一環としてスペイン検察当局から裁判所への出頭を命じられました。
 脱税内容は、本人の肖像権をスペイン国外の企業(ウルグアイとベリーズ)へ売却し、そこで肖像権収入を得ていたとのこと。
一見すると特に問題はなさそうですが、この売却先の会社が実体のない会社(ペーパーカンパニー)で、さらに税率の低い租税回避地(タックスヘイブン)での申告になるため、スペインでの総額400万ユーロ(約5億2000万円)の税金を脱税したという容疑がかかっています。

 タックスヘイブンとは、小さな国や地域に多く、外貨獲得のために税金を優遇して先進国の企業や富裕層を自国へ流入させようとするものです。
先進国にとっては自国の税収が他の地域に流れてしまい非常に厄介です。
 このため先進国ではタックスヘイブン対策税制が整備されており、日本においても法人税の実効税率が20%以下となる国や地域を、事実上タックスヘイブンと認定しています。

 特に近年は、多様化する事業体と課税当局とのイタチゴッコの様相があります。指摘された場合の影響も大きいので、グローバルな事業展開をしている企業にとっては知らなかったではすまない大きな問題となっています。